Hanabiramochi

花びら餅

平安時代、宮中で正月三ケ日、長寿と延命を願う「歯固めの儀式」に用いられた「菱葩餅(ひしはなびらもち)」に由来し、茶道の初釜では欠かすことができないものとなっています。円形に薄くのばした白い求肥(ぎゅうひ)に、ひし形の紅色をした求肥と白みそを使ったあん、蜜煮にしたごぼうを乗せて二つ折りにします。

材料 約30個分 〈配合〉
  • 羽二重粉※350g
  • 水(イ)420g
  • 上白糖700g
  • 水(ロ)50g

※調達できない場合はもち粉で代用できる

〈中餡〉
  • 白生餡1000g
  • グラニュー糖800g
  • 200g
  • 白味噌(京味噌)300g
つくり方
  • 羽二重粉に水(イ)を加えてホイッパで混ぜる。(粉によっては水をもっと必要の場合もある)
  • ぬれ布巾を敷いたセイロに流し入れて20分位蒸す。
  • サワリ(※)に移して弱火でじっくり練る。(糯粉系は焦げやすいので弱火でゆっくり練る)
    ※和菓子で使用する銅製のボール
  • 分量の上白糖を四分の一ぐらい加えてよく練り混ぜる。
  • 全体になめらかになったら再度四分の一を加えて練る。
  • 順次練り混ぜながら水(ロ)を加えて硬さの調節をする。
  • 片栗粉の手粉に上げ、荒熱を抜いて23gにちぎり9cmの5cm判形に延ばす。
  • 残りの牛皮に赤色素を加えて淡い赤に染め、12gにちぎって5cmの3cmに延ばし、白の上に重ねて押し付け、(12cmの6cm)に調節して冷ます。
  • 完全に冷ましてから、手粉を払う。
  • 蜜漬けしたゴボウと味噌餡15gを乗せて二つ折りに仕上げる。
〈 ゴボウの蜜煮 〉
  • ゴボウの皮をタワシでこすり落として水晒しをする。
  • 9cmの長さに切って水煮をする。途中4、5回水を取り替えながら軟らかく煮込む。
  • 別鍋に糖度50度の蜜を作り煮上げたゴボウを加えて弱火で一時間位煮込み、一晩ねかす。
  • 再度加熱して沸騰直前にゴボウを上げ、蜜の糖度を60度にして寝かす。
  • 再度蜜を65度に上げてゴボウを入れ沸騰直前に蜜を切る。
  • 蜜切りして、乾かした上白糖をまぶす。
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  • 最近は砂糖をまぶさない製品もある。
  • グラニュー糖をまぶすのが一般的だが上白糖は歯触りが軟らかい。
  • 上白糖は60℃位のオーブンで乾かして使用するとサラサラして扱いやすい。

    レシピ:全国菓子工業組合連合 日本菓子専門学校 鎌田克幸 氏 和菓子講習

    ※注は、全国穀類工業協同組合で記載