原料は「もち米」と「うるち米」のふたつ

基本的には、もち米、うるち米を原料としてつくられます。和菓子材料として、ロール製粉により作られる「上新粉」や、もち米から作る「もち粉」「白玉粉」「寒梅粉」「道明寺粉」は、日本では主に和菓子の材料として古く使われてきました。

近年、製粉技術が進み、微粉化が可能になり、粒子の細かい「米粉」が販売されるようになり、小麦の代替として洋菓子やパンづくりなど用途が大幅に広がり、人気が高まっています。

上新粉・白玉粉・もち米・道明寺粉を材料と作り方で分類してみましょう。

材料は大きく分けて、もち米(お餅や赤飯を作るお米)とうるち米(いつも食べているお米)に分けられます。

作り方は大きく分けて、ベーター型とアルファ型に分けられます。

ベーター型
お米をそのまま粉にしたものです。
アルファ型
お米を加熱してから粉にしており、砂糖等を加えてそのまま食べることができます。

和菓子用途の穀粉の区分

米粉の名称は地域によって異なることがあります。西日本では上新粉を米の粉ともいいます。

もち米
うるち米
ベーター型

● 白玉粉
求肥・大福・白玉ぜんざい・練りきり・氷白玉

● もち粉
最中・大福

● 上新粉(米の粉)
草餅・柏餅・串だんご・月見だんご・かるかん・ういろう

アルファ型

● 道明寺粉
おこし・椿餅・桜餅・おはぎ

● 落雁粉
落雁(らくがん)

● 寒梅粉
豆菓子・千菓子

● 乳児粉
重湯・離乳食

● みじん粉
主に和菓子の原料の一部として使われています。

※ 米粉の名称は地域によって異なることがあります。

新米粉(微細製粉米粉)

もち米・うるち米を原料とし、米粉を今までよりもさらに細かく小麦粉並みの細かさに製粉したものベーター型とアルファ型の製品がある。 用途/米粉パン、米粉麺、ケーキ、料理

地域別の呼び名のいろいろ

北海道
東北
関東
信越
東海
北陸
近畿
中国
四国
九州
寒梅粉
焼みじん
※1
焼味甚
焼味甚
寒梅粉
焼味甚
上焼味甚
焼味甚
上焼味甚
寒梅粉
種粉
寒梅粉
寒梅粉
寒梅粉
寒梅粉
寒梅粉
本寒梅粉
上早粉
春雪粉
※1
早粉
雲平粉
上早粉
上早味甚粉
上早粉
上早味甚粉
上早粉
春雪粉
上早粉
春雪粉
春雪粉
上早粉
春雪粉
落雁粉
いこ餅粉
煎もち粉
上南粉
落雁粉
※2
上南粉
上南粉
特上南粉
上々南粉
上南粉
上南粉
ゆべし粉
上南粉
落雁粉
上南粉
極味甚粉
本極味甚粉
落雁粉
味甚粉
本極味甚粉
落雁粉
本極味甚粉
落雁粉
極落雁粉
香砂粉
煎もち粉
味甚粉
真挽粉
※3
真挽種
真挽種
味甚粉
真挽種
真挽種
真引粉
いら粉
白いら
真挽粉
真引粉
いら粉
味甚粉
中味甚粉
味甚粉
真挽種
味甚粉
真挽種
味甚粉
真挽種
狐色種
ごがし味甚
狐色種
岩種
狐色種
狐色種
こげいら
狐色種
古賀志
こがし味甚
極こがし味甚
ごがし味甚
ごがし味甚
ごがし味甚
いり粉餅粉

出典:彩 第2集 改訂版(全国穀類工業協同組合)
(※1)100メッシュ前後 (※2)50~80メッシュ (※3)20~50メッシュ