4全 穀 発 第108

                               令和41017

組合会員 各位 様

                              全国穀類工業協同組合

 

ミニレター(4―10)

 

  4年産米の作況は100、1等比率は元年産と同等の低水準と公表されました。

  需要者団体と農林水産省との米に関する意見交換会において、農林水産省から、5年産加工用米価格は上昇、米国産米の加工用向けの販売数量に不安がないこと、過

  去2回の販売で価格が据え置きであったこと等の説明がありました。

  理事会で情報交換会を来年度は年4回(東京、熊本、北海道、兵庫)開催することを決定しました。福岡の組合の情報交換会で試験研究機関と情報交換しました。

  新潟の米粉の情報交換会で行政・実需者・農業者団体と情報交換をしました。

 

1 令和4年産米の作柄及び品質概況

1)作柄概況(資料1)

  令和4年産の作柄状況(10月14日公表)は、全国の作付面積(主食用)は125

万1千ha(対前年△52千ha)、作況指数は100、予想収穫量(主食用)は670

万3千トン(対前年△30万4千トン)。

  地域別の作況は、北海道106、東北99、関東・東山99、北陸100、東海  

100、近畿101、中国101、四国103、九州99。

 

2)農産物検査実績(資料2)

  令和4年産米の8月31日現在の農産物検査成績(9月30日公表)は、水稲うるち

玄米の検査数量21万8千トン(対前年同期△16千トン)、1等比率68%(対前年

同期△8.1%)と過去5年間で最低の元年産と同水準、2等以下に格付けされた主な

理由は、形質、着色粒、整粒不足によるもの。

 

2 農林水産省担当官と加工米需要者協議会との意見交換の概要(資料3)

令和4年9月27(火)に行った、農林水産省担当官と加工米需要者協議会との意見

交換の概要は以下のとおり。

(1)令和4年産米の作柄概況と需給環境

局地的に長雨による水田への影響があったが、4年産の作柄は現時点では「全国的に

は平年並み」かについて確認したところ、役所から、大幅な転作目標(▲26万ト

ン)が達成、作柄が平年並みで、近年の過剰感が解消され、4年産米主食用米の概算

金は、3年産米に対し、500〜1500円/60kgアップ。 加工用米はすでに6月

で低廉な価格で解約済みであるが、1年遅れの令和5年米から値上がりするのは必須

であろうとの回答。

(2)令和5年度加工用米に対する概算要求

 令和4年産加工用米は、補正予算で3万円/10aが措置され、コメの過剰感と相まっ

て低廉な価格で契約を締結出来たが、令和5年産概算要求額では加工用米助成単価の明示

がなく、前年並みの単価実現を要請したところ、役所から、予算編成段階で財務省と協議

するため、助成単価確保するとの明言は得られなかった。引き続き農水省への要請等を継

続。

(3)国産加州米の販売 

  輸入価格・数量動向、販売動向を確認したところ、役所からは、以下の回答があり、

米国産加州米は数量的な不安はなく、販売価格も政策的な配慮を滲ましていた。

米国産加州米は、連年の干ばつ・国(州)の取水制限により、4割の減少。FB価格

は1,550ドル/トン、為替140円程度として、220円/s。

  我が国のMA米購入約束77万トンについて、米国加州米・タイ米等を含め、引き続き

購入。

 米国産加州米の安定供給のため、在庫分の飼料用米への販売を制限しており、年間3〜

4万トンの米国産加州米の販売には支障がない。販売価格は入札なので明言できないが、

前2回(7〜9月期、10〜12月期)は、152,9円/sに据え置いたので、自ずと

国の考え方も理解できるのではないかと回答。 

(4)タイ精米・タイもち精米

 輸入価格・数量動向を確認したところ、生産面での不安はないが、世界的な穀物高はタ

イ米についても同様であり、為替の円安により、現時点の輸入価格は高騰と回答。  

 

3 理事会の概要(資料4)

  9月14日(水)福岡県下で開催した組合理事会の概要は以下のとおり。

1)5年度の情報交換会

5月に穀類会館で農産局企画課、7月上旬に熊本で農研機構、11月上旬に北海道で

ホクレン、2月に兵庫で西村機械を招き開催し、併せて事務局からの状況説明を行う。

2)組合の運営状況

  歳出は役員退職金等の支出により増加しており、新米粉部会や宣伝委員会と連携した

歳出の見直しの検討を行うほか、米穀機構に補助事業の申請をする。  

 

4 全国穀類の情報公開会(福岡)の概要(資料5)

  9月14日(水)福岡県下で行われた全国穀類が開催した情報交換会(福岡)の概要   

は以下のとおり。

(1)農研機構九州沖縄農業研究センターの担当者から「品種の特性を中心とした米粉の利 

用拡大」について情報提供が行われ、組合員と「ミズホノチカラ」の特性等に関する

意見交換が行われました。

(2)農研機構食品研究部門の担当者から「米の製粉技術」について情報提供が行われ、組

合員と粉砕技術と加工適性等に関する意見交換が行われました。

(3)事務局から「米粉をめぐる事情」及び「米の指針」ついて情報提供が行われ、組合員

と国内産加工用米やアメリカ産米の販売環境に関する農林水産省の考え方や、国内産

加工用米の引取状況等について意見交換を行いました。

 

5 米粉協会の情報交換会の概要(資料6)

  9月15日(木)に新潟県下で行われた米粉協会が主催する米粉用米の情報交換会

は、生産者団体、米粉製造業者及び行政から情報提供が行われ、生産コスト、米粉専用

品種、排水処理、ブレンド技術及び需給調整等に関する意見交換が行われました。ま

た、生産者団体と米粉製造業者との個別の意見交換が行われました。

  今後、10月19日(岐阜)、10月27日(千葉)、11月2日(福岡)、11月 

15日(岡山)、12月9日(秋田)において13時から開催される予定です。

 

6 主食用米の動向

   4年8月の全国の民間在庫数量は、出荷及び販売段階で122万トン(前年同期118

トン、前月142万トン)と前年より高水準(農林水産省公表)。

3年産の8月の全平均価格は12,714/60kg(前年同期13,830/60kg、前月12,593

/60kg)と低水準(農林水産省公表)

 

7 米粉の生産動向                      (単位:トン)

   

1月

2

3月

4月

5月

6月

7月

8月

4年上新粉

3,342

3,467

4,279

4,257

3,379

3,364

3,140

3,106

4年もち粉

693

826

847

828

695

875

753

673

4年白玉粉

303

246

354

282

268

354

334

375

4年寒梅粉

107

114

136

130

108

147

126

113

4年らくがん粉・みじん粉

112

111

86

87

85

87

92

86

4年だんご粉

59

70

93

86

66

152

122

113

4年菓子種

201

212

181

166

132

135

127

121

4年新規米粉

2,274

2,322

2,477

2,511

2,339

2,496

2,462

2,356

4年計

7,091

7,368

8,453

8,347

7,072

7,610

7,156

6,943

   (食品需給研究センター公表) 

 

8 その他(資料7)

事項

関係府省

9/22

物流標準化の現状等の実態調査

国土交通省

9/20

マイナンバーカードの利用促進

農林水産省

9/21

スイーツレシピ募集(10月末まで)

米粉協会

9/2

お米と和菓子展(111日まで)

虎屋

10/4

令和4年度「しわ寄せ」防止キャンペーン月間の実施

関係省庁

10/7

ALPS 処理水モニタリングシンポジウム

経済産業省

 

                                   以上