3全 穀 発 第89号
令和3年 10月20日
組合員 各位 様
全国穀類工業協同組合
ミニレター（3－10）
今号では、農林水産省が10月12日に公表した「令和3年産の作付面積及び
予想収穫量（9月25日現在）」「当面の対応について」及び10月12日新潟市に
おいて開催された米粉用米意見交換会（マッチング）等について、下記の通り報告
いたします。
記
1 令和3年産米の作柄概況等について（資料1参照）
10月12日（火）令和3年産水稲（9月25日現在）の作付面積及び
予想収穫量（9月25日現在）が公表され、その概要以下の通り。
（コメの需給緩和の下、需給の均衡に向けての産地の早期からの取り組みを促
すため「米穀の基本指針」（米穀の需給及び価格に関する基本指針）の改定
を早期に行うこととし、その根拠数値である生産量等について、より実態に
近い数値を採用する必要があることから、令和2年産までは9月下旬（9
月15日現在）に公表されていましたが、令和3年産から10月上旬（9月
25日現在）公表に改められました。
・作況指数
全国「100」（平年並み）
地域別 北海道「108」（良） 東北「102」（やや良）
北陸「98」（やや不良） 関東・東山「101」（平年並み）
東海「９8」（やや不良） 近畿「99」（平年並み）
中国「９9」（平年並み） 四国「99」（平年並み）
九州「96」（やや不良） 沖縄「98」（やや不良）
・作付面積・予想収穫量等
作付面積：130万3千ha（前年産比63千ha減少）
予想収穫量：700万2千ｔ（前年産比224千ｔ減少）
これらの数値を前提に、令和3年7月～4年6月のコメの需給動
向を見通すと、下表のようになり、仮に3年7月～4年6月の需
要量が「指針」通りであっても4年6月末の在庫量は216万㌧と
本年6月末とほぼ変わらず、過剰状況は依然として改善されないこ
ととなる。（需要量は減少が見込まれることから、在庫量はさらに拡
大し、過剰状況は増大することが見込まれる。）
令和3年/4年の主食用米等の需給見通し（単位：万トン）
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3年6月末民間在庫量 a |
219 |
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3年産主食用米生産量 b 供給量計 ⅽ=a+b |
（693） 700 （912） 919 |
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3/4年需要量 ⅾ |
703 |
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4年6月末在庫量 ｅ=ⅽ-ⅾ |
（210） 216 |
注：（ ）内は本年7月策定の「指針」での見通し
2 当面の対応について（資料2参照）
農水省は、10月12日（火）上記の3年産米の収穫量予想を踏まえ、依然と
して供給過剰状況にあり価格が下落しているコメの状況に鑑み、総選挙を控え過
剰在庫となっている2年産米についての産地支援策等を「当面の対応について」
として公表した。
2年産米については、昨秋、過剰在庫と見込まれる20万㌧について米穀周年
供給・需要拡大支援事業として、産地の集荷業者や団体が自主的に行う長期保管
に対し国が保管料等の1/2（50％）を支援するもので最終的には37万㌧にま
で積み上がっていた。
この37万㌧のうち、22万㌧については「米穀周年供給・需要拡大支援事業」
を拡充（保管料等の支援割合を1/2（50%）⇨3/4（75％）に、支援終期も令
和4年11月まで）する。
残り15万㌧については、「コロナ影響緩和特別対策（仮称）」として、
①長期保管に対する保管料等の全額（100％）支援。
②子ども食堂等の生活弱者へのコメの提供（コメ代金等の100％支援）、
中食・外食事業者等への販売促進（コメ代金等の50％支援）。
同、特別対策による支援期間は制限なし（長期間にわたり支援を継続）
等の支援策を講じていくこととしている。
3 米粉用米情報交換会（マッチング）の開催（資料3参照）
当組合の要請で開始された米粉用米の情報交換会（マッチング）は4年目を迎
え、今年度は以下の5か所で開催されることとなりました。
10月12日（火）新潟市に於いて開催されたマッチングには、行政、生産者
団体、米粉製造者及び需要者団体等28名が参加し、行政から米粉事情等の説
明、生産者団体からコメを巡る情勢の説明及び新潟県内における米粉用米等の生
産事情、米粉製造者から米粉生産・消費等の動向が説明、生産側と製造者側の質
疑応答の後、生産側と米粉製造者側の個別意見交換会が行われました。（当日の
議事録、配布資料は、資料3を参照して下さい。）
米粉用米の確保に向けて、産地に対し生産拡大の要請が出来る絶好の機会です。
関心のある方は、供給を希望する産地のマッチングにご参加いただきますよう
お願いいたします。
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開催県 |
開催日時 |
開催場所 |
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新潟 |
10月12日（火） |
駅前オフィス貸会議室 |
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秋田 |
10月27日（水） |
TKPメトロポリタン・カンファレンスセンター |
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千葉 |
11月17日（水） |
TKPガーデンシティ千葉 |
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福岡・佐賀 |
11月24日（水） |
エイムアテイン博多東貸会議室 |
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滋賀 |
12月2日 （木） |
TKPガーデンシティ京都タワーホテル2F桜 |
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岡山 |
12月22日（水） |
Central Forest |
※時間は何れの会場も13：00～16：00
4 日本穀物検定協会の不適正なMA米検査（資料4参照）
農林水産省は、9月21日日本穀物検定協会に対し、同協会中部支部及び関西
支部が平成28年度～令和3年度に輸入されたMA米（主に加工用仕向約64万
㌧）、SBS米（主食用仕向約4万㌧）計約68万㌧について、農産物検査法施行
規則に定められた土砂分析を行うことなく輸入商社に対し、検査証明書を交付し
ていたとして改善命令を行いました。（MA米の土砂混入の基準値は0,02％以上
であり、これを超えると輸入できないが、実態的には土砂混入は殆どないとのこ
と。）
また、同協会は、適正な検査が行われず、在庫しているMA米について事後的
に検査を実施したところ、すべて基準値以下（0,00％）であることを10月15
日までに確認しているとのことです。
5 米粉の輸出量（資料5参照）
貿易統計による米粉及び米粉麵等の輸出実績は、
①米粉
2019年（暦年）の輸出量は118㌧、2020年（同）226㌧、2021
年（1～7月まで）53㌧となっている。
統計を取り始めた2019年と比較すると、2020年は輸出量がほぼ倍増
となったものの、2021年（1～7月）は前年同期比44％の減、輸出金額
は8％の増となっている。
また、輸出先国は、アメリカ、タイ、ロシア、オランダ、台湾等となって
いる。
②米粉麵等
2021年（1～7月）の輸出量は前年同期比15%減、輸出金額は5％減
となっている。
また、輸出先国は、アメリカ、香港、イタリア、スペイン、オランダ等と
なっている。
6 その他（関係省庁からの周知依頼）
（1）経済産業省、中小企業庁及び厚生労働省関係（資料6参照）
①令和3年度「しわ寄せ」防止キャンペーン月間の実施について
②下請取引適正化推進月間の実施について
③災害により影響を受けている下請中小企業との取引に関する配慮につ
いて
（2）消費税のインボイス制度登録申請受付中（国税庁=リーフレット参照）
（3）下請かけ込み寺（中小企業庁等＝リーフレット参照）
（4）「営業届出」を行っていますか？（厚生労働省=リーフレット参照）
（前号でもお知らせいたしました通り、HACCPの制度化に伴い保健所へ
営業届出を11月30日までに行ってください）
（5）海外PL保険等のご案内（食品産業センター=リーフレット参照）
「海外PL保険」「リコール保険」及び「食品産業PL共催」の加入案内
です、ご関心のある方は食品産業センター（TEL03-3224-2393、
FAX03-3224-2397）にお問い合わせください。
以上
ミニレター 67