2全 穀 発 第76号
令和2年 8月 20日
組合員 各位 様
全国穀類工業協同組合
ミニレター(2−8)
今号では、7月30日(火)に開催された食糧・農業・農村政策審議会食糧部会
において議論された「米穀の基本指針」(米穀の需給及び価格の安定に関する基本
指針)、(一社)食品需給研究センターが8月11日公表したコロナ禍の本年6月
の加工食品の生産動向等について、下記の通り報告いたします。
記
1 「基本指針」について(資料1参照)
(1)基本指針の公表
「基本指針」(主食用米)については、年度(当年7月〜翌年6月末)当初
の7月に策定され、以後、当該年産の生産量の確定に伴う供給量や需要動
向を反映させた改訂版が11月及び3月に公表されている。
(2)本年7月公表の基本指針の概要
@2/3年度(R2年7月〜3年6月末)の需給見通し
(単位:万d)
令和2年6月末民間在庫量 A |
201 |
令和2年産生産量 B 令和2/3年供給量計 C=A+B |
709〜717 910〜918 |
令和2/3年需要量 D |
715 |
令和3年6月民間在庫量E=C−D |
196〜204 |
※令和2年産の生産量は作況指数100で仮置き。
2/3年の需要量は715万d(需要実績から令和2/3年の
一人当たり消費量(推計値)を算出しこれに令和2年の人口
(推計値)を乗じて算出)前年度需要実績より2万トンの増加。
A2/3年の備蓄運営(政府在庫) (単位:万d)
令和2年6月末在庫 A |
91 |
令和2年産米買入予定量 B |
21 |
令和2/3年販売量(飼料用) C |
13〜21 |
令和3年6月末備蓄量 D=A+B+C |
91〜99 |
(3)「指針」に対する委員からの指摘
@令和元/2年度の需要実績は713万dで、前年度から22万d減少し
ていることの要因分析。
⇒ここ数年、相対価格が15千円/60sと高止まり水準にあること。
昨年秋の消費税増税で外食・中食で消費が控えられたこと。
今年に入りコロナ禍によりインバウンド消費の減少及び営業自粛
により業務用米の消費が減少し、巣ごもりにより家庭用の消費は増加
したもののトータルでは減少となったこと。
A2/3年度は前年度比2万トン増加の715万dに設定しているが、こ
の蓋然性いかん。コロナ禍が解消されても需要量は増加しないのでは。
B平成3年6月末の在庫量(民間在庫)は、201万トンと前年実績(1
89万トン)より12万d増加となっているが、2年産の作況や一貫し
て減少しているコメの消費を勘案すれば、更に増加し、米価は下落する
のでは。
等の意見が出されましたが、上記のように公表されました。(指針全文は
資料1として添付)
2 食品需給レポート(資料2参照)
(一社)食品需給研究センターは8月11日コロナ禍(本年1〜6月)にお
ける加工食品の生産動向について公表しました。(組合事務局では同センターか
ら月毎に公表される生産動向と、組合員各位から毎月寄せられる生産動向につ
いて取りまとめ報告しています)
コロナ禍の本年6月における新規米粉の生産量は、対前年同月日24.9%の
増加、同茶系飲料は11.9%の減少(資料2、P2、4参照)、同上新粉は8.6%
の増加(資料2、P12参照)となっています。
(同様に、本年6月の生産量を前年同月と比較すると、もち粉8.6%増、白
玉粉18.8%増、寒梅粉3.2%減、落雁粉・みじん粉30.9%減、菓子種
5.4%減となっています。)
3 日本米粉協会の動向
(1)米粉普及用パンフレット(多彩な日本の米粉の世界=巻末に添付)
日本米粉協会から農林水産省の補助事業の一環として、日本の米粉の優位
性について解説したパンフレット(日本語版、英語版、フランス語版)の提
供がありました。
組合員各位には各々1部ずつお送りいたしますのでご高覧の程よろしく
お願いいたします。
なお、組合事務局に若干の在庫がありますので、ご入用の組合員におかれ
ましては事務局宛、その旨お知らせ頂きたいと思います。
(2)「令和2年度米粉用米の情報交換会(マッチング)」の開催
表記については、農林水産省の補助事業として、平成30FYから開催
しており、令和2FYにおいては、秋田、新潟、群馬、広島、及び福岡・佐
賀(合同開催)5会場において開催すべく、現在、産地等との日程調整等
を進めているとのことですが、コロナ禍での開催の可否、参加者の調整等
開催に向けたハードルは高そうです。
4 その他
厚生労働省から「トラック運転手の長時間労働改善に向けたポータルサイト」
の活用促進に向けた周知用リーフレット及びポスターについて周知依頼がありま
したのでご紹介いたします。(資料3参照)
以上
ミニレター 53